WiFiなどを搭載した機器の説明書に記載がある[2.4DS/OF4]や[2.4FH1]などと記載されたマークの意味と根拠

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皆さんは疑問に思ったことはないですか、機器の説明書にある、「2.4DS1」などといった文字の下に棒が描かれたマークを。以前、これがなにで、どんな理由で書かれているのか不思議に思い、調べたことがありました。得られた知見を共有します。

結論から言うと、これはARIB STD-T66 標準規格「第二世代小電力データ通信システム/ワイヤレスLANシステム 参考2 第二世代小電力データ通信システム無線局の運用の手引き」に基づく「現品表示」です。この運用の手引は2400MHz – 2483.5MHzの帯域を利用するすべての設備について規定したものであり、移動体識別用無線設備(RFID)やアマチュア無線局においても対象としています。なお、ARIBの規格への準拠は法的な制約ではなく、推奨されるだけのはずです。

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①: 変調方式の略称(複数対応のときは / で区切る)
DSSS: DS
FHSS: FH
DSSS-FH,FH-OFDM複合: HY
OFDM: OF
その他: XX

WiFiならIEEE802.11bのみDSSS(直接拡散)で、それ以降はOFDMです。なんで11b切れないのかね。なのでWiFiはDS/OFとなります。

②: 与干渉距離の番号
与干渉無線局空中線利得を2.14dBi、被干渉無線局をRCR TR-1 移動体識別装置研究開発報告書モデルAとしたとき、干渉電力が標準受信入力よりも10dB以上低くなる距離
10m以下: 1
20m以下: 2
40m以下: 4
80m以下: 8

③: 周波数変更可否と使用帯域の表示
ここはめんどくさいので仕様書からの引用とします。下見て。
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RFID装置(2427MHz – 2470.75MHz)へ干渉するか、回避できるかの表示が目的です。

なんでこんなにRFIDが大事にされるかと言うと、2.45GHz帯の一次業務がRFID(正確には構内無線業務)だからです。優先度はISM(電子レンジなど)→一次業務(RFIDなど)→二次業務(アマチュア無線)→免許不要業務(無線LANなど)です。

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以上です。これでまた一つ謎が解けましたね。いつか使える知識かな? わいわい。

仕様書非公開にしたARIB絶対に許さねぇ

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