大学とヤフーが共同でハッカソンをやるという話が来たので、最近関わっているサークルの「Cpaw」で出ることになり、学部1年の私と院生5人の6人チームで参加してきました。なぜか開発期間は1ヶ月もありました。
ハッカソンはHackUという名前で、大学個別のものと一般参加のできるものがあり、今回は大学別のものです。一般参加のほうが勝負しがいはあったかもしれませんが。
作ったものは「顔認識でユーザーを識別して、音声コマンドで物品を購入すると、ドアが開いてユーザーが取り出せる」ボックスです。名前は「Chash BOX」といいます。私は箱そのものの製作、電子回路設計、実装、PICファームウェア実装、ネットワークまわりなどを行いました。
今年は各チームともレベルが高かったのですが、技術の高さを評価され、結果的に最優秀賞をいただけました。各位に感謝です。
動作している様子の動画はこちらです
Hack U 法政大学 2018 プレゼンテーション・作品展示会・表彰式 – YouTube
詳細についてはこちらのCpaw公式ブログに載っています
https://www.cpaw.site/2018/08/07/hackuhosei2018/
上の段に普通のコンピュータが2台も入っているので、排熱と消費電力が問題でした。業務用1Uルータについていたファンを取り付けて強制空冷しています。
電子回路とPICファームウェアはノイズ耐性に重きをおいて開発をしたので、一度も問題は起きませんでした。木製ボックスを採用したことにより、歪まないように天板を取り付けるセッティングの手間がかかったのは、改善の余地があります。
扉の開放には定格DC36Vのソレノイドに0.3sだけ40Vをかけることで、どうにか確実な開放を実現しました。ちょっとマグネットキャッチャーの磁力を高く設定しすぎましたね…
余っていたノートPC用の15VACアダプタと昇圧・降圧DC-DCコンバータを組み合わせることで、5V(PIC・LEDライト)/15V(ソレノイドラッチ)/40V(ソレノイドオープナー)の3電圧を供給しました。床に転がっていた中国製謎DCDCコンバータを採用することで、低コストで実現できました。
開発のながれ
最初に仕様を決定
回路図(っぽいイメージ図)を設計
最低限の可動部分をブレッドボードに実装、動作確認
PICでファームウェアを書く
PICを使った回路をブレッドボードに実装、動作確認
パラメータの変更、プログラムの調整
部品配置図、実体配線図の検討
ユニバーサル基板に実装、動作確認
反省点
反省点としては、技術偏重になってしまい、ユーザーから見えないところに重きを置きすぎてしまった点があります。また、中央のサーバで処理するのではなく、小型のボックスとして各事業所に置くわけなので、シンプルで信頼性の高いことを優先して開発を進めるべきでした。
このような知見が得られたことも含めて、よく勉強になりました。近日中にまた機会がありそうなので、楽しみです。